ここのところ忙しくてコラムの執筆がなかなかできなかったのですが、
先日(2018/11)、私の4冊目の書籍『ドクターの働き方改革28メソッド』が出版され、11月25日には東京で出版記念講演会を開くことができました。クリニックのより一層の発展とご自身の成功を考える志高い先生方にたくさん集まっていただき、本当に幸せ者だと思いました。これも、集まってくださった皆さまをはじめ、私を支えてくれるスタッフ、「医療を通して日本を明るくする」ために共に活動してくれるM.A.Fメンバーの先生方、そして私の生き方を理解してくれる家族のおかげです。
また現在、5冊目の本の出版に向けて原稿をライティングしています。『ドクターの働き方改革28メソッド』にも書き、昨日の講演会でもお話しした内容ですが、このコラムではドクターとしての生き方について私の考えをお話ししたいと思います。
■ キャリアを積むこととは?
自分自身を顧みてみると、勤務医だった自分と、開業医となって分院も開設し、経営者としての役割の比重が重くなった現在の自分とでは、ドクターのキャリアに対する捉え方が大きく変化していることに気づきます。
勤務医だった頃の自分は、ドクターのキャリアと言うと、アメリカの大学に留学して先進医療を学ぶだとか、大学附属病院だったら教授や部長になるだとか、出向先の市民病院だったら医長や科長になるだとか、医師としての仕事に関する内容しかイメージできていない、イメージしていませんでした。
しかし、開業して開業医であると共に経営者となった時、ふと自分の人生について改めて考えてみました。すると、医師も人間である以上、仕事以外にもたくさんの経験をし、たくさん学び、たくさん遊び、自分らしい人生を歩んで良いのではないか?と思ったのです。つまり、キャリアとは仕事もプライベートもすべて含めて「生き方」そのものを指していると感じたのです。
ですから、キャリアを積むということは、医師という仕事の経験を積むというだけではなく、その仕事に取り組むプロセスの中で身につけていく技術・知識・経験に加えて、人間性を磨いていくこと、そしてプライベートも含めた自分自身の生き方を磨いていくことではないかと考えたのです。
■ 時間管理・スケジュール管理のコツ
とはいえ、開業医も勤務医もドクターは忙しい。自分や家族の時間を持つことはとても難しいのが実情です。そこで自分の時間管理が非常に重要だという考えに行きつきました。
バケツにできるだけたくさんの石を入れるためは、大きい石から先に入れて、徐々に小さいものを入れるようにするのです。そうすれば、最終的にはたくさん入るようになります。時間についても、まとまって時間をかけなければならない仕事や行事を先にスケジューリングして、後から隙間を埋めるように時間のかからない仕事などを入れていけば、効率的に時間を使えるのではないでしょうか。
私は1年の始めには、1年間にやることをリストアップして周囲に公表します。
仕事とプライベートを分けることなく、すべてを一緒にリストアップしています。例えば、趣味のマラソンやトライアスロン参加も、海外への家族旅行も職場の全スタッフに分かるようにしています。
「院長ったら、また、代診をたててプライベートで出かけている」と思われるのは良くない、という考えもあると思います。しかしそうやって、私がリフレッシュして帰ってきてクリニック運営に集中して取り組むことで収益が上がり、クリニックがより一層発展し、結果としてスタッフに待遇面で還元できれば、それで良いのではないでしょうか。
逆に、私はスタッフに対しても有給休暇は有意義に、そして全部使って欲しいと思っています。何も、休まず毎日出勤することがベストな訳ではありません。心も体も常に前向きに仕事に向かえる状態で出勤してほしいのです。クリニックは、何かしら身体に不調を抱えた患者さんがいらっしゃる場所です。そこで働く医師やスタッフが仕事に疲弊した状態では、良い医療は提供できません。そこで働く者は、体調の悪い患者さんに少しでも明るい空気を伝えられるよう、元気で明るく、思いやりを持っていなければなりません。そんなクリニックが「患者さんに支持されるクリニック」だと考えます。
私が持っている時間管理に関するノウハウは、今回出版された本にも書いてありますが、興味をお持ちの方は是非M.A.Fの集まりを覗いてみてください。また、梅華会のクリニック見学も受け付けています。
皆さんもご自身の生き方について、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。
⇒次回は「61.マスター・マインド・グループ」
※2018年に執筆したコラムに加筆修正をしたものですので、現在は取り組んでいない運営方法・研修・教育方法などもござます。
開業医コミュニティM.A.Fではクリニック経営についての情報発信、セミナー開催など行っております。最新のM.A.Fからの情報を得るために無料のメールマガジンにご登録ください。